屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

廿楽くんとお絵描き


はぁ……気が重すぎる。



昼休みも終わり、午後の授業を受けた後。



掃除をしてから向かう先は職員室。



普段なら特になんとも思わないあの場所が、今は忌々しい魔界への扉に見えてくる。



それも全部私のせいなのだけれど。



「やだなぁ……」



1人廊下でぽつんとこぼした独り言が、やけに大きく響く。



この時間帯は、みんな帰ったり部活に行ったりでほとんど人もいない。



ここを通りかかる人は少ないのだ。



だから余計に入りにくい。



職員室の前でウロウロしては、入るのを躊躇っている。
< 26 / 343 >

この作品をシェア

pagetop