屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。
廿楽くんとお絵描き
はぁ……気が重すぎる。
昼休みも終わり、午後の授業を受けた後。
掃除をしてから向かう先は職員室。
普段なら特になんとも思わないあの場所が、今は忌々しい魔界への扉に見えてくる。
それも全部私のせいなのだけれど。
「やだなぁ……」
1人廊下でぽつんとこぼした独り言が、やけに大きく響く。
この時間帯は、みんな帰ったり部活に行ったりでほとんど人もいない。
ここを通りかかる人は少ないのだ。
だから余計に入りにくい。
職員室の前でウロウロしては、入るのを躊躇っている。