屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

それで私がへこたれてちゃダメだよね。



「よしっ、午後も頑張らなきゃ…!」



そうやって自分に喝を入れれば、この後も乗り切れる。



実を言うと、今はもう午後で次の練習試合を終えればあとは帰るだけ。



そう思えば、ちょっとやる気が出てきたりするよね。



「…無理だけはしないでよ。心優が倒れたら、僕が死んじゃう」



「っ…!!」



体育座りをしながらこてんと首をかしげる廿楽くんがあまりにも可愛くて、胸がキュッと縮まった。



っ…その格好はズルすぎる…。



これから試合があるというのに、もう走る前から心臓がバクバクしてる。
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