ハイスペ・栄枝社長は妻を囲いたい
大学の友人に食事に行こうと誘われ、行ったがそこは合コンの場だったのだ。

ありがちなことだが━━━━そこでお持ち帰りされ、襲われそうになったのをなんとか逃げてきたのだ。

「そう……
姉様、相手誰?」
「………」
首を横に振る。

「━━━━━━━じゃあ、友達の名前を教えて?」


名前を聞いた聖守は、立ち上がり瑛鉄を見据えた。

「わかってる。
すぐに全員見つけ出して、聖守の前にひれ伏させてあげる!」

その後聖守は瑛鉄から連絡を受け、妃波の友人やその時一緒にいた男達に会う。

「君達?
僕の大切な姉様を傷つけたの」
微笑み言った、聖守。

「俺達は、悪くない!
こいつ等が、妃波ちゃんを傷つけてほしいって金を渡してきたんだ」

「ダメだよ、姉様は僕の宝物なんだから。
さぁ、地獄に落ちようね」
微笑んだまま聖守は、一人で男達を半殺しにし瑛鉄に言った。

「瑛鉄、後は頼むね!」
「OK~」

そして、妃波の友人達は瑛鉄の仲間達の襲われたのだった。


その後、妃波の家へ向かった聖守。

「姉様、もう大丈夫だからね!」
「聖守」
「ん?」

「どうして、全く連絡くれなかったの?」

「それは……」
「もう、会ってくれないの?
パパとママの言うことは聞かなくていいけど、お友達として傍にいてほしい。
それもダメ?
私、なんかしたかな?
聖守に嫌われるようなこと」

「ううん!何もしてない!姉様は何も悪くない!」

「だったら、またいつもみたいに遊んで?」


もう、会わないと決めていた━━━━━

こんな汚れた自分と会ってはいけない。

でも三年振りに会って、想いが込み上がり溢れていた。

初めて幼稚園で出逢った時から、大好きだった。
両親の思いとは関係なく、聖守自身が妃波の傍にいたいと思っていた。

こんな風に再会してしまうと、もう…離れるなんてできない。

「姉様、待ってて!」
「え?」

「高校、卒業したら必ず会いに行く!
だから、待ってて!」
「うん!わかった!」

嬉しそうに笑う妃波に、聖守も微笑んだ。


そして聖守は妃波の通う大学を受験し、入学して妃波に“結婚を前提に”交際を申し込んだのだ。

入学までの三ヶ月程で(瑛鉄を含めた)友人達やセフレ達全員と関係を絶って………

新たなまっさらな自分で、この先の人生を姉様に捧げよう。
そう、心に誓ったのだ。

【僕は、姉様の為に生きていきたい】
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