ハイスペ・栄枝社長は妻を囲いたい
そして、二人の前で倒れた。
「「危ない(危ねっ)!!!?」」
咄嗟に、二人が受け止め支えた。
「はぁはぁ…お願…も…やめ、て……」
息を切らせながら、二人の服を握りしめ懇願する妃波。
その懇願に、聖守と瑛鉄はゆっくり手を下ろした。
「姉様!大丈夫ですか!!?」
「聖守、瑛くんのことも大切にして?
お友達でしょ?」
「姉様…」
「二人がどうして、連絡しあわなくなったかわからないけど、二人はとっても仲良かったんだよね?」
「そうです」
「じゃあ、どうして?喧嘩?」
「僕達は、汚れてるから…」
「だから聖守が、俺達に“絶縁したい”って言ってきたんだ。
俺達は、妃波嬢を汚すからって」
「え……私の…せいで………?」
「「それは違う!!」」
聖守と瑛鉄の声が重なる。
「姉様のせいじゃありません。
僕が、姉様に相応しい人間でいたかったんです」
「だから、俺もあの時受け入れた。
妃波嬢には、汚れた自分を知られたくないって聖守の思いがわかるから」
「いや…違う……!
姉様に、嫌われたくなかった。
汚れた自分のことを、軽蔑されたくなかったんです」
「…………何、それ…」
「え?姉…様?」
「聖守、私のことバカにしてるの?」
「え……」
妃波が、聖守を睨み付けていた。
「そんなことで、嫌いになったりしない!
そんな“程度”で嫌いになれるような気持ちじゃない!!」
「姉様…」
「自分だけが、好きみたいな言い方しないで!!
私だって、大好きな━━━━━━━」
聖守は、妃波が言い終わらない内に引き寄せ、力強く抱き締めた。
「姉様…姉様……」
そして、妃波の肩に顔を埋めた。
「私は、聖守が大好き……!」
「はい!僕も大好きです!」
「聖守、顔見せて?」
「はい」
腕を緩めて、聖守は妃波の頬を包み込んだ。
「フフ…
金髪の聖守、なんか新鮮でカッコ良かったよ!」
「え?」
「うーん、今の黒髪も素敵だけど……」
「そうですか!?
じゃあ、金髪に染めようかな!」
「フフ…ダメだよ!聖守は社長さんでしょ?」
「でも、姉様がカッコいいって言ってくれたから」
「でも、ダーメ!」
「フフ…はい!」
頭をポンポンと撫でてくる妃波に、心底嬉しそうに微笑む聖守だった。
「━━━━━━あのさ!!!」
そこに、瑛鉄が口を挟んでくる。
「え?何?」
「お取り込み中、悪いんだけど~
俺がいること、忘れんなよ?」
「あ、瑛くん!ごめんね!」
「……つか!二人だけだよ、この俺を無視できるの(笑)」
「「危ない(危ねっ)!!!?」」
咄嗟に、二人が受け止め支えた。
「はぁはぁ…お願…も…やめ、て……」
息を切らせながら、二人の服を握りしめ懇願する妃波。
その懇願に、聖守と瑛鉄はゆっくり手を下ろした。
「姉様!大丈夫ですか!!?」
「聖守、瑛くんのことも大切にして?
お友達でしょ?」
「姉様…」
「二人がどうして、連絡しあわなくなったかわからないけど、二人はとっても仲良かったんだよね?」
「そうです」
「じゃあ、どうして?喧嘩?」
「僕達は、汚れてるから…」
「だから聖守が、俺達に“絶縁したい”って言ってきたんだ。
俺達は、妃波嬢を汚すからって」
「え……私の…せいで………?」
「「それは違う!!」」
聖守と瑛鉄の声が重なる。
「姉様のせいじゃありません。
僕が、姉様に相応しい人間でいたかったんです」
「だから、俺もあの時受け入れた。
妃波嬢には、汚れた自分を知られたくないって聖守の思いがわかるから」
「いや…違う……!
姉様に、嫌われたくなかった。
汚れた自分のことを、軽蔑されたくなかったんです」
「…………何、それ…」
「え?姉…様?」
「聖守、私のことバカにしてるの?」
「え……」
妃波が、聖守を睨み付けていた。
「そんなことで、嫌いになったりしない!
そんな“程度”で嫌いになれるような気持ちじゃない!!」
「姉様…」
「自分だけが、好きみたいな言い方しないで!!
私だって、大好きな━━━━━━━」
聖守は、妃波が言い終わらない内に引き寄せ、力強く抱き締めた。
「姉様…姉様……」
そして、妃波の肩に顔を埋めた。
「私は、聖守が大好き……!」
「はい!僕も大好きです!」
「聖守、顔見せて?」
「はい」
腕を緩めて、聖守は妃波の頬を包み込んだ。
「フフ…
金髪の聖守、なんか新鮮でカッコ良かったよ!」
「え?」
「うーん、今の黒髪も素敵だけど……」
「そうですか!?
じゃあ、金髪に染めようかな!」
「フフ…ダメだよ!聖守は社長さんでしょ?」
「でも、姉様がカッコいいって言ってくれたから」
「でも、ダーメ!」
「フフ…はい!」
頭をポンポンと撫でてくる妃波に、心底嬉しそうに微笑む聖守だった。
「━━━━━━あのさ!!!」
そこに、瑛鉄が口を挟んでくる。
「え?何?」
「お取り込み中、悪いんだけど~
俺がいること、忘れんなよ?」
「あ、瑛くん!ごめんね!」
「……つか!二人だけだよ、この俺を無視できるの(笑)」