シュリ王子は連れ帰りたい


「ここ…これは……
 浮気とかそういうんじゃなくて……

 あいつはただの友達で……

 ああ見えて……男。
 そう!
 男同士の喧嘩ってヤツ……」



苦しすぎる言い訳だよ。


だって聞いてたもん。

柊真君が言い放った言葉。


私がゾンビに、食われればいい。

そう言ったよね?




「私を(だま)すのは、もうやめて」


私は両肩にのっている柊真君の手を

思いきり払い落す。



「私が邪魔なんでしょ?」


ケーキを袋ごと投げつけた私は


「この世から私が
 消えればいいと思ってるんでしょ?

 ゾンビに食べられればいいって
 言ってたでしょ!」


喜んで欲しくて奮発した

誕プレの腕時計も

柊真君の胸元めがけて、投げつけた。

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