シュリ王子は連れ帰りたい
そういうことか。
柊真君の心の中に
私への愛は一ミリもない。
私はただの家政婦で
生活費を稼ぐATMなんだ。
「はぁぁぁ~」
絶望のため息が、私の口から洩れる。
私はお腹に空気をため込むと
地面にしゃがみこむ柊真君に
きつい言葉を浴びせた。
「私はもう
柊真君のことは好きじゃないよ。
他に大好きな人ができたの。
だからもう、私には関わらないで」
「まさかオマエ……
俺を裏切って
浮気してるんじゃないだろな?」
えっ?
何その発言。
浮気してたのは、そっちでしょ?
しかもその女性と一緒にいたいから
私がゾンビに食べられればいいって
言ったくせに!