友達婚~5年もあいつに片想い~
翌日、石黒の部屋のベッドで目が覚め、やたらと冷静になった。

お互い30になっても独身なら、結婚しよう。

そう言われても、よく考えてみたら、交際0日婚。

よく私も石黒が好きだからって、OKしたな。

しかも、お互い裸って。

早速、やる事やってるのね。


「うーん……梨衣?」

「はあ?」

梨衣って、梨衣って、私の名前を呼び捨て!

「もう朝?早いな。」

目をゴシゴシ拭いている石黒は、色目を使っても、カッコいい。

「梨衣、一度家に帰るの?」

「えっ……」

「昨日と同じ服で、出社できる?」

しまった!その通りだよ。

「帰る、帰る。同じ服じゃ、怪しまれる。」

慌てて下着と、昨日の服を着た。

「送っていくよ。」

「うん、ありがとう。」

こんな時も役に立つなんて、本当にいい男。
< 11 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop