友達婚~5年もあいつに片想い~
ああ、私本当に一人じゃないんだ。

大樹のこの笑顔、これからもずっと見られるんだね。

「そろそろ行こうか。」

「うん。」

カフェを出て、大樹の家まで歩いていると、ふと私達、どこに住むのだろうという疑問が出て来た。

「大樹。私達って……」

「ん?何?」

「どこに住むの?」

私と大樹は、顔を見合わせた。

「そうだな。」

「ねえ?そうでしょう?」

「それを忘れてた。うーん。どうしようかな。」

大樹は考えている時、右足で地面をトントンと叩く。

片想いの時に見つけた大樹のクセ。

「ふふふ。」

「なんだよ。」

「ううん、何でもない。」

大樹の難しそうな顔も、満更ではない私は、Sッ気があるのかな。

「そうだ、梨衣。俺の部屋に、梨衣が引っ越してくるって言うのは?」
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