友達婚~5年もあいつに片想い~
「ふふふ。」

突然笑いだした私に、課長もあずも驚く。

「ちょっと。何、急に。」

「ううん。好きな人がいるっていいなって思って。」

「あのね。その人ともう夫婦なんでしょう?惚気は勘弁してよ。」

「ははは。ごめん。」

そして朝礼が始まって、私は仕事モードに切り替わった。

「塚田くん。」

「はい!」

課長は女でも「くん」付けで呼ぶ。

「今回の紹介文もいいよ。先方も喜んでいた。」

「よかったです。ありがとうございます。」

この時が一番、仕事していてよかったと思える時。

「ところで、俺に何か言いたい事はないかね。」

「えっ?課長にですか?」

しばらくの間、課長と見つめ合ってしまった。

「……いいえ、何も。」

「例えば、彼氏ができたとか?」
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