友達婚~5年もあいつに片想い~
ある意味、酷い人。

でも嬉しかった。

武蔵と付き合った4年が、今、実りあるものだったって思えた。

「ありがとう……ありがとう、武蔵。」

感謝しかない。

今日、武蔵に会いに来てよかった。

「よし!今日は飲もう!」

私は武蔵のグラスに、乾杯をした。

「なあ、梨衣。」

武蔵は低い声で、私の名前を呼んだ。

「俺、おまえの前では、チャラチャラしてたけど。」

「ん?うん。」

自覚はあったのか。天然だと思っていたのに。

「これだけは、信じてくれ。」

急に真剣な瞳で見つめられ、ドキッとした。

「なに?」

「俺は梨衣の事、本気で愛してた。」

身体が大きく鼓動した。

「えっ?何?もう一回言って。」

「何度でも言ってやる。梨衣を愛している。今でもずっと。」

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