友達婚~5年もあいつに片想い~
「俺達は、あんたが梨衣と付き合う前に、愛し合っていたんだ。」

「知っていますよ。元彼さんの事は。」

すごい、大樹。旦那の余裕出している。

「梨衣が結婚したかったのは、本当は俺なんだ。だから梨衣を返してくれ。」

「はい。」

私は、大樹の方を見た。

今、何て言った?

返してくれに、同意した?

「って言う旦那が、この世にいますかね。」

思わず、椅子から転げ落ちそうになった。

「だ、大樹?」

「言う訳ないでしょ。それに俺達は“今”愛し合っています。過去のあなたとは、比較にならない程にね。」

ひゃー!大樹いいいい!

そんなふうに思ってくれていたのおおおお!!

「はっ!」

武蔵はつまらなさそうに、次のビールを頼んだ。

「他に用はありますか?」
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