友達婚~5年もあいつに片想い~
家に帰ると、大樹は電気をつけた。

まだ怒っているらしい。

「あの、大樹。ごめんね。」

軽く謝ったのが、悪かった。

「この馬鹿っ!」

初めて、頭ごなしに怒られた。

「あのまま何かあったら、どうするんだよ!」

「何かって……私が武蔵と寝るとか、思ってんの?」

「あほか!襲われたらどうするんだ!って事だよ!」

こんな大樹の顔、見た事がない。

「昔の男か知らないけれど、男と二人で飲みになんて行くな!」

大樹はまた背中を向けて、テレビの電源をつけている。

「何よ。大体、何で人の後を付いてくるのよ!」

「その恰好だよ!女同士で飲みに行く恰好じゃない!」

私はかぁーっとなった。

お気に入りのスカート履いて行ったことを、疑っているの?

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