友達婚~5年もあいつに片想い~
「別に、女同士の飲み会だって、スカート履いていくわよ。」

「そんなふわふわしたスカートをか?」

「履きます!」

「もうそんな事、どうだっていい!」

立ち上がった大樹に、ビクッとした。

「もう寝る。」

そう言って大樹は、寝室に行ってしまった。

残された私にできる事は、泣くくらい。

何でこうなっちゃったんだろう。

武蔵は、私の結婚のお祝いをしてくれるって言ったから、飲みに行ったのに。

「大樹……」

私にとって武蔵は、初めて付き合った人で、特別な人。

それを解ってほしいのに、伝わらない。


しばらくして、大樹が寝室から出て来た。

「大樹!」

「風呂。」

まるでついて来るなって言ってるよう。

それでもめげずに、私は付いて行った。

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