爪先からムスク、指先からフィトンチッド
「あの、薫樹さんはせっかくのおやすみなので、どうぞゆっくりしてください。清水さん、ごちそうさまでした」
「芳香ちゃん、またきてね」
「はーい。失礼しますー」
軽やかに立ち去る芳香を見送り、しばらくすると薫樹も席を立った。
「あれ? 兵部さんも帰るんですか? ゆっくりすればいいのに」
「ん。 これから芳香の仕事ぶりをゆっくり眺めるんだ」
「は、はあ。相変わらずですねえ」
「薫樹も幸せそうで嬉しいわ」
「ありがとう。環は綺麗になってるな。清水君のおかげだろう」
「え? 前から綺麗でしょう。はははっ」
「ああ、そう言われるとそうだな」
薫樹には10年前の環よりも今の、涼介と結ばれてからの彼女の方が美しいと感じていた。そしてこれからますます美しくなるのだろうと予感している。
――数十年、仲良く幸せに過ごした後、先に涼介が逝き、環は『ミントの女王』と呼ばれその生涯を閉じた。
20 ラブローションに溺れて
湯煎して温めたローションを手に薫樹は寝室に向かう。
広いベッドでは芳香が全裸で待っている。
「お待たせ」
白いローブはまるで白衣のように薫樹に良く似合っている。寝具から目だけ出している芳香の隣に薫樹はするっと滑り込んだ。
「芳香。今夜はゆっくりしよう」
「――はい」
芳香はごくりと息をのんで薫樹の顔が近づき口づけされるのを待った。ひんやりとした唇が触れ、薄い舌がするすると忍び込んでくる。
十分にキスを愉しむと薫樹は身体を起こし、まだ温かいローションを手に取った。
「それは?」
「これは、マッサージ用のローションだ」
「マッサージ……」
たっぷりと胸に塗られ、撫でまわされる。
「口に入っても良いように原材料はすべて食品成分で出来ている」
「あ、あ、ん、すごいん、ですね」
蕾を甘噛みされながら芳香は喘ぎながら答える。
「全身に塗ってあげよう。もちろん美容効果もあるんだ」
「あ、はっ、そう、です、かぁ、んん」
ぬらぬらした手で全身をくまなくマッサージされるが如何せん、マッサージではなくはっきりとした愛撫だ。汗腺と言う名の性感帯をきっちり押さえた愛撫に芳香は身をよじる。
「足は特に大事だな」
爪先の指の一本一本にローションを塗り、指の間に舌を這わせられると、芳香はうずうずと身体が疼き、思わず足をひきM字に開脚してしまう。
「むぅっ」
「あ、きゃあっ」
「芳香ちゃん、またきてね」
「はーい。失礼しますー」
軽やかに立ち去る芳香を見送り、しばらくすると薫樹も席を立った。
「あれ? 兵部さんも帰るんですか? ゆっくりすればいいのに」
「ん。 これから芳香の仕事ぶりをゆっくり眺めるんだ」
「は、はあ。相変わらずですねえ」
「薫樹も幸せそうで嬉しいわ」
「ありがとう。環は綺麗になってるな。清水君のおかげだろう」
「え? 前から綺麗でしょう。はははっ」
「ああ、そう言われるとそうだな」
薫樹には10年前の環よりも今の、涼介と結ばれてからの彼女の方が美しいと感じていた。そしてこれからますます美しくなるのだろうと予感している。
――数十年、仲良く幸せに過ごした後、先に涼介が逝き、環は『ミントの女王』と呼ばれその生涯を閉じた。
20 ラブローションに溺れて
湯煎して温めたローションを手に薫樹は寝室に向かう。
広いベッドでは芳香が全裸で待っている。
「お待たせ」
白いローブはまるで白衣のように薫樹に良く似合っている。寝具から目だけ出している芳香の隣に薫樹はするっと滑り込んだ。
「芳香。今夜はゆっくりしよう」
「――はい」
芳香はごくりと息をのんで薫樹の顔が近づき口づけされるのを待った。ひんやりとした唇が触れ、薄い舌がするすると忍び込んでくる。
十分にキスを愉しむと薫樹は身体を起こし、まだ温かいローションを手に取った。
「それは?」
「これは、マッサージ用のローションだ」
「マッサージ……」
たっぷりと胸に塗られ、撫でまわされる。
「口に入っても良いように原材料はすべて食品成分で出来ている」
「あ、あ、ん、すごいん、ですね」
蕾を甘噛みされながら芳香は喘ぎながら答える。
「全身に塗ってあげよう。もちろん美容効果もあるんだ」
「あ、はっ、そう、です、かぁ、んん」
ぬらぬらした手で全身をくまなくマッサージされるが如何せん、マッサージではなくはっきりとした愛撫だ。汗腺と言う名の性感帯をきっちり押さえた愛撫に芳香は身をよじる。
「足は特に大事だな」
爪先の指の一本一本にローションを塗り、指の間に舌を這わせられると、芳香はうずうずと身体が疼き、思わず足をひきM字に開脚してしまう。
「むぅっ」
「あ、きゃあっ」