ステキな攻防戦
「後悔に関しては、俺もしている。

君も一緒に連れて行けばよかったと、向こうにいる間はずっと思っていた」

彼はそう言うと、ブラックティーを口に含んだ。

「だけど、大学を卒業したばかりで結婚したばかりの君を連れて行くのは不安があった。

俺は仕事で家にいることができないし…もし君が向こうの生活になれなかったら、却って君を不安にさせてしまうんじゃないかとそう思っていた。

短くても半年くらいには帰国できるだろうと思っていたら、まさかのこの状況だ。

やっと帰国することができたのは3年後で…こんなことになるくらいならば、君も一緒に連れて行けばよかったと思った」

そう言っている彼の顔を私は見つめることしかできなかった。
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