ステキな攻防戦
「一緒にもらいに行けばいいんじゃないか?

佐奈さんが1人でもらいに行くことはないと思う」

「えっ…ああ、そうか…」

東夏さんに言われて、2人で一緒にパンフレットをもらいに行ったのだった。

「えーっと…」

もらったパンフレットを広げて場所の確認をしようとしたら、
「東夏さん、顔が近いです」

彼も一緒に覗き込んできたので驚いた。

「俺も一緒に見たいのだが」

「ああ…」

それよりも彼の端正な顔立ちがものすごい近いところにあることが落ち着かない。

距離感と言うものを理解しているのかと疑いたくなった。

「プラネタリウムは…2階にあるみたいだな」

「そ、そうですね…」

東夏さんに気を取られてしまっていたせいで目的の場所を探すのを忘れていた。
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