ステキな攻防戦
「あの、東夏さん」
「んっ?」
「そろそろ手を離してくれませんか?」
繋がれている手を見せて離すようにと、私は言った。
「何で?」
いや、何でって…。
「もう館内に入った訳ですし…」
「それは困るな」
「えっ?」
何が“困る”と言うのだろうか?
「佐奈さんの手を離したくないから」
そう言った東夏さんに、私の心臓がドキッ…と鳴ったのがわかった。
「そ、そう言うのは…」
「本気だ」
青い瞳が私を見つめた。
「佐奈さんのこの手を離したくない」
東夏さんはそう言った後で、私の手を観察するように見つめた。
小さいなとかかわいいなとか離したくないとか…私の手の何がおもしろくて何が楽しいのか全くと言っていいほどにわからない。
「んっ?」
「そろそろ手を離してくれませんか?」
繋がれている手を見せて離すようにと、私は言った。
「何で?」
いや、何でって…。
「もう館内に入った訳ですし…」
「それは困るな」
「えっ?」
何が“困る”と言うのだろうか?
「佐奈さんの手を離したくないから」
そう言った東夏さんに、私の心臓がドキッ…と鳴ったのがわかった。
「そ、そう言うのは…」
「本気だ」
青い瞳が私を見つめた。
「佐奈さんのこの手を離したくない」
東夏さんはそう言った後で、私の手を観察するように見つめた。
小さいなとかかわいいなとか離したくないとか…私の手の何がおもしろくて何が楽しいのか全くと言っていいほどにわからない。