キミへの気持ちが消える前に
あぁ、完璧すぎてる。

何ひとつ間違ってないそのクリスマスプレゼント。

こんなに幸せなことってあるのだろうか。

「今塗っていい?」

「うん、もちろん!」

鞄の中から鏡を取り出してリップを塗る。

今の季節にぴったりな濃いめの赤リップ。

見ていた時にテスターをしたから色は予想通りで我ながらよく似合っている気がする。

「華すごい大人っぽい。すげぇ似合ってる」

「え、お世辞でも嬉しいんだけど。ありがとう」

「お世辞なわけ。事実」

ラッピングされていた箱を綺麗に戻してクレープ屋さんに歩き始めた。
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