キミへの気持ちが消える前に
最寄り駅に集合する時間までそわそわしながら駅で身だしなみを確認する。


「華おはよ。待った?」

「実弘おはよ。ううん、今来たとこ」

私服姿の実弘は何度も見たことがあるのに、今日は何倍もかっこよく見える。


「電車そろそろ来るし、行こっか。華いつも転けるんだから気をつけろよ」

「いや待って?転けてないけど!」

「どこの誰だよ、転けて血だらけになった奴は」

「う……はい、気をつけます……」

「よろしい」


注意されてるはずが実弘の声が嬉しいと思ってしまう。


< 51 / 126 >

この作品をシェア

pagetop