キミへの気持ちが消える前に
「ごめん。勝手にいいよとか航大達の話乗っちゃって」

「いや、実弘がいいならいいの。嫌われてるかなって思ったから」

「んなわけないだろ?!むしろ......」

「むしろ?」

「なんでもないよ。ほら、どこの屋台見に行く?」

そう問いかけてくれた実弘の顔は真っ赤だった。

何にしよう。

実弘は何か食べたいのあるのかな。

私の意見ばっかりでいいのかな。

「んー、迷うなぁ。実弘なんかある?」

「俺は五平餅か肉巻きおにぎりかな」

あれ。わりとがっつりな気がするけどまさか......

じっと実弘を見つめる。

「いいだろ、華と二人でいたい気分だったんだよ」

なんで私をこんな沼らせるかなぁ。

「じゃあ、肉巻きおにぎり気になるし屋台探しにいこっか」

「ありがと華」


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