キミへの気持ちが消える前に
「華美味しい?」

「うん!」

「よかった」

実弘のお目当ての肉巻きおにぎりと五平餅、私のお目当てのたこせんを買って、ベンチで食べてるところ。

たこせんってほんと好きなんだよね。

屋台で見つけたら絶対買っちゃう。

「実弘はお目当てのものどう?美味し?」

「めっちゃ美味しい華も食べる?」

「え、うん」

いや、今うんって答えたけど実弘が食べてる途中のやつだよね?

それって関節キスでは?

でも、今さらそんなこと気にしないのか。

「どっちから食べる?肉巻きおにぎりでいい?」

「うん!」

「ほら、華あーん」

それ結構緊張するんだけどなぁ。

実弘は相変わらず気にしてなさそう。

「ん!美味しい!」

「だろだろ?五平餅もあげるよ」

「え、やったぁ」

「ほらはい」

「んー美味しい!!実弘ありがと」

「華、みそ付いてる」

「え、どこ?」

「ほらここ」

実弘が指で私口に付いてたみそを取って舐めた。

「え、ちょ実弘?何してんの?」

「華、気づいてないかもだしこんなことテスト前に言いたくなかったけど俺、華のこと本気だから。ほら、時間迫ってるから結たちと合流しよ」

え。

本気って実弘も好きってことだよね?

私の勘違いじゃないよね?






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