キミへの気持ちが消える前に
実弘のマフラーと手袋はまだ暖かくて。

ここまで来ると本当に心臓が破裂するんじゃないかって思ってしまう。

そして、実弘の服を少し引っ張った。

「ねぇね、あのさ言いたいことあるんだけどいい?」

「どうしたの、改まって。なんでも聞くよ?でも、俺からも先に1つ話していいかな」

「え、うん。どうしたの?」

「香穂山の時にほんとは言いたかったけど華の勉強の邪魔するのいやだったから、今日になっちゃったんだけど」

どきどきしながら頷く。

もしかして考えることが同じなのかな。

「俺、華のことが好きだ。だから、こんな俺でよければ付き合ってほしい」

え。実弘は今まで告るタイプではなかったはず。

なのになんで。

というか、今付き合ってって言われたよね?

「えっと、私も実弘のこと好きだから、こちらこそよろしくお願いします」

「え、ほんとに?」

「それ私のセリフなんだけど......」
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