恋と、嘘と、憂鬱と。
「あ、はい!先日はお皿洗いとか全部任せちゃってすみません!体調も全然大丈夫です!なので、今日は私がお皿全部洗っちゃいますね、任せてください!」
気合十分の私は元気よく和音さんに向かってそう答えた。
そんな私を見て、和音さんはフフッと可愛らしく微笑む。
「よかった、じゃあ、お願いするわ。さてと、充希もお腹空いたってうるさいし、ハンバーグ食べよっかね」
「はい、あ!運ぶの手伝います」
サッと荷物を置き、和音さんと共に、カフェのキッチンスペースに入る私。
流し台の近くのスペースに、3人分の煮込みハンバーグが置かれていた。
「わぁ…美味しそう!」
デミグラスソースのなんともいえない良い匂いが鼻をくすぐり、私はテンション高く声をあげる。
「そう言ってもらえて嬉しいわ〜。実はね煮込みハンバーグは、うちのランチでも人気メニューなのよ〜。今度、季里ちゃんにも作り方教えてあげるね」