恋と、嘘と、憂鬱と。

よほどお腹が空いていたのか、パクパクと、箸を止めずに食べ進める充希くん。


そんな姿を微笑ましく見つめていると。


「はい、ご飯ついできたよ〜って…充希また先に食べて…。ほら、ちゃんと大盛りにしといたから、喉につかえないようにゆっくり食べなさいね？」


カウンター席に和音さんが運んできたご飯の量に私は目を見開いた。


「…そ、そんなに食べるんですか…？」


こんもりと盛られたご飯は、普通の人の倍以上はある。


「充希、白米は本当に昔からよく食べるのよね〜。何回もつぐの面倒だから多めについじゃった」


ケラケラと、笑う和音さんとは対象的に私は苦笑いを浮かべる。

この前、一緒にご飯を食べている時も、おかわりの回数多いなと思ってはいたけれど…。

実際に一気に見てしまうとその量の多さに若干引いてしまった。いや、それよりもその細い体のどこにその量が入っていくのか、そこが疑問だ。