恋と、嘘と、憂鬱と。
「はい、季里ちゃんはこのくらいでよかった?」
「ありがとうございます…このくらいでちょうどいいです」
よかった…私のは普通量だ…。
和音さんから受け取ったお茶碗を見て、私はホッと胸をなでおろす。
「じゃ、私達も食べましょうか。せっかくだから学校の話も聞かせて〜玲子にも報告してねってメッセージで頼まれたんだ」
…あ!そうだ。天文部のこと和音さんに相談するんだった。
和音さんに話題を振られ、部活の入部を相談しようと思っていたことを思い出す。
「あ、あの…。実は、私、部活に入ろうかなって思ってて…、天文部なんですけど…。基本的には密に活動はしてないみたいなんで、カフェのお手伝いにも支障はないと思います!」
そのあたりは、昨日の見学で莉里花先輩たちに確認済みだ。
「天文部!いいわね〜。うんうん!部活は青春だし、季里ちゃんが入りたいなら好きなようにしてね!一応、遅くなりそうなら連絡してもらえればいいし」