恋と、嘘と、憂鬱と。


「はい、季里ちゃんはこのくらいでよかった?」

「ありがとうございます…このくらいでちょうどいいです」


よかった…私のは普通量だ…。


和音さんから受け取ったお茶碗を見て、私はホッと胸をなでおろす。


「じゃ、私達も食べましょうか。せっかくだから学校の話も聞かせて〜玲子にも報告してねってメッセージで頼まれたんだ」


…あ!そうだ。天文部のこと和音さんに相談するんだった。


和音さんに話題を振られ、部活の入部を相談しようと思っていたことを思い出す。


「あ、あの…。実は、私、部活に入ろうかなって思ってて…、天文部なんですけど…。基本的には密に活動はしてないみたいなんで、カフェのお手伝いにも支障はないと思います!」


そのあたりは、昨日の見学で莉里花先輩たちに確認済みだ。


「天文部!いいわね〜。うんうん!部活は青春だし、季里ちゃんが入りたいなら好きなようにしてね!一応、遅くなりそうなら連絡してもらえればいいし」


< 112 / 405 >

この作品をシェア

pagetop