恋と、嘘と、憂鬱と。
皆見て見ぬふりをしつつ、聞き耳を立てているのは雰囲気でわかった。
すると。
「急に来てゴメンな…2人とも驚いただろ?一応、迷惑になるし、放課後まで待とうって止めたんだけど、遥奈がどうしてもって聞かなくて…」
若干、諦め気味に口をひらいたのは仙道先輩、少し疲れたような表情を浮かべている。
「ちょっと、依都〜。その言い方は語弊があるわよ」
プクッと、頬を膨らませ遥奈先輩が横にいる仙道先輩を睨みつけた。
「だ、大丈夫です!迷惑とかじゃないですし!確かにちょっと驚きはしましたけど…!」
真凛ちゃんが慌ててブンブンと、首を横に振りそう答える。
「あ、あの…遥奈先輩…!実はまだ、下宿先の人からメッセージ返ってきてなくて…たぶん、お昼の時間帯で忙しくて返信する暇がないのかもしれないです、放課後までには返事くると思うので…部室でお話しせんか??」
続けざまに、私もそう声を発した。