恋と、嘘と、憂鬱と。
「…そっか。今、カフェだとランチの時間帯で忙しいもんね…そしたら、生徒会の仕事今のうちに終わらしてくるわ!そうすれば放課後、ゆっくり話せるし…!じゃ、また後でね〜」
私の問いに納得したように頷く遥奈先輩は、そう告げて足早に私達の教室を後にする。
そんな彼女の後ろをやれやれと言った感じで追いかける仙道先輩は、すでに悟りを開いているかのような落ち着きぶりだ。
先輩達が去った後。
「…遥奈先輩って、ゆるふわ系女子かとおもってたけど…やっぱり生徒会長するだけあって行動派ね…」
と、真凛ちゃんがポツリと呟いた。
私もコクリと、小さく頷きつつ、彼女に同意する。
和音さんから、放課後までに連絡くるといいけど…。
チラリと机の上に置かれた黒い画面のスマホを見つめ、私は小さくため息をこぼしたのだった。