恋と、嘘と、憂鬱と。
「…おかしいなぁ、いつもだったら夕方には和音さんメッセージくれるんだけど…」
私はポツリとそう呟き、首を傾げる。
いつもなら、15時過ぎには既読になるメッセージもいまだ未読のままだし…。
心配そうに画面を見つめる私に対し。
「うーん…今日、カフェが相当忙しくてスマホみる暇なかったとか…?とりあえず、遥奈先輩にはその旨伝えて、確認取れたらグループにメッセージする感じでいいと思うよ?」
と、真凛ちゃんは優しく声をかけてくれる。
先ほど、帰りのホームルームが終了し、私と真凛ちゃんは遥奈先輩達が待つ部室へと足を進めていた。
「…そうだよね。遥奈先輩、かなり期待してたみたいだから返事遅くなりそうで申し訳ないな…」
「しょうがないよ。仕事なんだろうし、とりあえず『フレーズ・デ・ボワ』が歓迎会の場所の第一候補ってことで話が進めとけばいいじゃん?」