恋と、嘘と、憂鬱と。


キッチンから手早くケーキの入った箱を取り出すと、カトラリーに人数分のフォークを準備した。

そして。

「お待たせしました!莉里花先輩たちからの差し入れですよ〜。あと、食べ終わった分は、カウンターに持ってきてくださいね」

と、皆に声をかけつつ、テーブルの上にケーキの入った箱を置く。


「あ!堀田、約束通り皿は俺が洗うからな…!カウンターのやつ全部!あと、ハンバーグ美味かった、ごちそうさん」


速水先輩が、自分が食べた皿を言われた通りカウンターに運びつつ、満面の笑みを浮かべそう声をかけてきた。


「わかりました。そしたら、あとでお願いしますね?あと…そう言ってもらえてよかったです」


裏表のない速水先輩からこ言葉に、なんだか自分もやりきった気持ちになる。


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