恋と、嘘と、憂鬱と。

うふふと、素敵に微笑みながら、私と母を部屋に案内してくれる和音さん。


「あと、季里ちゃんのご飯や学校に行く時にいるお弁当ですけれど、どうせ、仕込みで朝早くこっちに来るし、夜もカフェが空いてる20時まではここにいますし、お手伝いできればなとも思ってたんですけど、いかがでしょうか??」


「え!そ、そんな…そこまでお願いするわけには…」

母が驚いたように目を丸くし、ブンブンと大きく首を振る。


「私的には全然大丈夫ですよ。料理は好きですし。うーん、そうですね…それでしたら、その代わりにカフェが忙しい休日、お昼時だけカフェを手伝って頂くというのはどうかしら?私もとても助かるし…もちろん、季里ちゃんがよければだけどね」


パチンと、和音さんは素敵にウインクし、私に尋ねてきた。


「…はい!私は全然大丈夫です!いいでしょ?お母さん??」


「…そうね。逆にご迷惑かけないか心配なところだけど…。和音さん、本当にビシバシこき使って頂いて構いませんので…季里のことよろしくお願いします」


少し悩んだようだが、母も最終的には和音さんの提案に頷き、深々と頭を下げたのだった。

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