恋と、嘘と、憂鬱と。
写真は、皆で集まって撮ったのものや、ゲームをしたり談笑したりしているものなど数枚ピックアップする。
ついでに、グループにあがってた充希くんが入ってるのも送っちゃおう。
どうやら、美桜先輩と真凛ちゃんが撮っていたようで数枚充希くんが入っているものもあったのだ。
和音さん、喜ぶだろうな。
そう思って、クスリと笑みをこぼした時。
――カランカラン。
店の入り口が開く音が響き渡った。
目の前には、少しだけ肩で息をする充希くんの姿。
その手には、少ししわくちゃになったスーパーのビニール袋が握られていて。
どうやら、急いで帰ってきてくれたってことは伝わってきた。
「…遅くなってごめん、掃除…終わったんだ。代わりに今日は僕が夜ご飯作るから」
それだけ言うと、特に何も言わずに買ってきたビニール袋の中身をカウンターに並べ始める。