恋と、嘘と、憂鬱と。

スマホで時刻を確認すると、11時20分。

飛行機は、12時半出発でおそらく順調に行けば羽田空港に15時前にはつくはずだ。

…そうだ、予定の飛行機に乗ったら一応、和音さんにチャットで連絡入れとこうっと。

そう考えながらスマホをバッグの中に直した時、ちょうどバスがターミナル前のバス停にタイミングよく到着する。

きちんと忘れ物がないかまで確認をし、席を立った私は他の乗客に紛れバスを下車した。


「…はいどうぞ。荷物はこれで全部かな?」


「はい、これだけです。ありがとうございました」


バスのトランクに乗っていたキャリーバッグを、運転手さんより受けとり、私は足早に空港内に足を踏み入れる。


まずは搭乗するための手続きをしたら、荷物を預けて…手荷物検査を受けないとだわ。

< 21 / 405 >

この作品をシェア

pagetop