恋と、嘘と、憂鬱と。


*.+ ❀ *:・゚*


「そういえばあの後、颯真に鍵届けに行ったら今度は俺が橋本に捕まるし…散々だったな」


そんな嫌な記憶まで、同時に思い起こされ思わず肩を落とす。

橋本先生には以前、通りすがりにピアスの穴を注意されて以来、目をつけられていた。

どうやら先生の思考では、ピアスの穴=不良というイメージのようで。

『ったく、お前みたいなヤツがいるから風紀がみだれるんだぞ!』

と、嫌味ったらしく言われた時は流石にムカついた。

…いつの時代だよ。

そうツッコミを入れてやりたかったが、さらに面倒なことが目に見えていたので、最近学校では適当にかわすようにしている。


「…っと、話、終わったみたいだな。とりあえずコンビニに入っとかないと」


充希くんがくるりと踵を返し、もと来た道を戻っていく姿に気づき、俺も慌てて数メートル先のコンビニに足を踏み入れる。


そして、そのまま雑誌コーナーに足を向け、
適当に目の前にあった雑誌を手に取った。

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