恋と、嘘と、憂鬱と。

「…そう。なら、いいや。てか、母さん結構しつこいから季里も適当に流しとかないと疲れるよ」

充希くんは私の説明を信じてくれたようだ。

しかも、最後の方はそんな辛辣なアドバイス付き。

「そうかな?和音さんと話すの楽しいし…!それにうちのお母さんの方が面倒だよ〜。たまにチャットにメッセージくるけど、和音さんと頻繁に連絡とってて…」

ハァ…と肩をすくめる私に。


「それだけ季里のこと気にかけてるんだよ」

フッと、微笑む充希くん。

本当にこれじゃ、どっちが年上かわからないや。

大人な見解の彼に頭が下がる。

「そうだね…。夏休みには1回島に帰省したいなって思ってるんだ。なんだかんだ、会えないの私も寂しいしね」

「…!ねぇ、それ僕も行きたい」

「え?私は構わないけど…何もないよ。強いていうなら、自然が豊かなのと水が美味しいとかくらいしか…」


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