恋と、嘘と、憂鬱と。
ふーっと小さく息を吐いて気持ちを落ち着けてみた。
そして、真っ直ぐに真凛ちゃんの瞳を見つめ「あの…真凛ちゃんに聞いてほしいことがあって…」と話始める。
そこからは、私の小さい頃の話から、颯真くんの出会い。
緑葉谷高校に進学を決めたきっかけ。
颯真くんと久瀬先輩のこと…。
最後に、遥奈先輩との関係まで。
上手く説明できない部分もあったかもしれないけど真凛ちゃんは、私が話をしている間、一切口をはさまず相槌をうつだけ。
そんな彼女に私も安心して最後まで話をすることができた。
「…それでこの前遥奈先輩と会った時に二人で話をしたの…。真凛ちゃんには颯真くんのことずっと話したいって思ってて…ただ、何て説明したらいいか…。上手く話せる自信がなかったの」
「……」
「でね。っえ!…真凛ちゃん?」
私はそこまで話して、ギョッとする。
だって、いつの間にか真凛ちゃんの瞳から涙が溢れていたから…。
「…っ季里〜!ゴメンね。私、そんな事情全然知らなくて…もしかして、無神経なこと言っちゃってたりとか…てか、天文部のことも無理やり誘った感じになってたよね」