恋と、嘘と、憂鬱と。
驚かせてごめんねと、申し訳無さそうに謝る和音さんに対し、
「別に、他人にどう思われようが構わないし、好きな時に好きな格好しててなんか問題ある?」
と、言い放つ充希くん。
そんな彼に対し、
「…いや別に似合ってるしいいんじゃないかな?ただ、最初見た時、可愛いすぎて…和音さんもですけど都会ってこんなに可愛い子多いのかってビックリはしました、しかも男の子って…正直、自分が女なの自信なくします…」
自分で口にして切なくなるが、事実なのだからしょうがない。
そんな私の返答に一瞬、充希くんはポカンとした表情を浮かべた。
しかし、
「…は?普通…他に言うことあるんじゃね?男のくせにスカート履いてとか、変人とかさ」
すぐに真顔に戻ると、冷めた口調で私に詰め寄ってくる。