恋と、嘘と、憂鬱と。

「はい!というわけで…これで天文部全員揃いました!ではでは、夏休の合宿の件ですが…真凛ちゃんの提案してくれた季里ちゃんの地元に行くので賛成の人〜」

教壇の前に立った遥奈先輩が、ぐるっと私達を見回して問いかける。

「私は賛成でーす!もちろん、季里が良ければだけど」

「私達も!ね、莉里花?」

「うん、季里ちゃんが問題なければぜひ」

真凛ちゃん、美桜先輩、莉里花先輩はそう言って賛成の意を示した。

「俺も、行けたら行きたいな。俺と遥奈の場合は推薦の準備もあるから日程次第になるかもだけど」

「俺たちも賛成!だよな、理央?」

「…あぁ。俺はな」

仙道先輩、速水先輩、霧谷先輩も賛成のようだ。

「堀田の地元に…?」

ただ一人、後から来た颯真くんだけが驚いたようにポツリとそう呟く。

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