恋と、嘘と、憂鬱と。
ここが今日から私が過ごす教室か…。
ゴクリと息を呑み、緊張しつつも教室の扉を開いた。
ガラッ
「あはは、だよねー」
「入学式何時からかな??」
中に入ると、そんな賑やかな声が聞こえてくる。
既にいくつか女子グループができているようで、楽しそうに話している姿が目に入ってきた。
…皆、もうグループ出来ちゃってるんだ…と、とりあえず、私も自分の席を確認して近くの人に話しかけてみないと!
私は、はやる気持ちを抑えつつ、黒板に貼られている座席表を確認する。
えっと…私は…窓側の前から3番目だ。
チラッと窓側の席に視線を移すと、
窓側の席、私の後ろに座っている女の子が一人でぼんやり外を眺めていた。