恋と、嘘と、憂鬱と。
あ…名前聞こえなかったってことかな?
「…えっと、堀田季里です」
若干、戸惑いつつも私は再び名前を呟き、自己紹介する。
すると、
「季里ちゃん…ね!こっちこそ、私の名前は葉山真凛。真凛でいいよ、よろしくね!」
ニコッと可愛らしい笑みを浮かべて、微笑んでくれた。
「…うん!真凛ちゃんだね!こっちこそ季里って呼んで?」
笑顔を向けてくれた彼女にホッとした私も満面の笑みを浮べる。
それにしても、何でさっき真凛ちゃん、ビックリしてたのかな…?
結局、彼女が固まってしまった理由は、わからなかったけれど、
…いい子そうだし、仲良くなれそう。
高校で初めて出来た友達に、ウキウキと心が弾んだのだった。