恋と、嘘と、憂鬱と。
未だに、片付けが追いついてない部屋だが、どうにか寝るスペースと、勉強するスペースはここ数日で綺麗に片付けていた。
明後日の資源ゴミの日に出す予定のダンボールを横目に、お風呂と歯磨きを手早く済ませた私は、ボフッとベッドに横になり、今日の出来事を思い返す。
…久瀬先輩は、本当に颯真くんじゃないのかな?
頭の中で考えても答えなんて出てくるはずもないのだけど、そう考えずにはいられなかった。
それに、仮に久瀬先輩が颯真くん本人だとしても、
…私とはもう、関わりたくないって…ことだよね…?
今日の先輩の素っ気ない態度を思い出すと、ギュッと胸が締め付けられる。
「あー、もう。私が考えても答えなんか出ないんだから…。それに…本当に久瀬先輩と、颯真くんが別人の可能性だってあるわけだし…」
ポツリと、呟き私は目を閉じた。
明日も学校あるし、早く寝ないと…。
そう頭ではわかっていても、すっかり、目が冴えてしまった私は、全然眠れなくて、結局明け方近くまで起きている羽目になったのだった。