『スカートが捲れた、その時ボクは…』絶対言わないでください!番外編
朝の熱風はもぉ吹いてなかった
静かな夜
「なんか、モヤモヤする
暑くて気持ち悪いね…」
歩きながら菊池さんが言った
「うん…」
今朝の事は
ホントになかったことにしていいのかな?
「私ね…
男の人が嫌いなの」
だからさっき
ボクがボクって言ったら
ボクもオレも嫌いって言ったんだ
「近所の幼なじみみたいな人に
中学生になった時、いきなりキスされたの
…
小さい時から知ってたから
男っていう認識もなくて
ビックリした
…
高校に入って
強くなりたくてボクシング部入ったの
そしたら3年生の先輩に急に押し倒されて…
…
私が弱いから悪いんだけどね
もっと強くならなきゃ…って
頑張ったの
…
目標にしてる先輩いて
負けず嫌いだから頑張って
優勝しちゃった」
そーだったんだ
そんなことがあったんだ
「あ、ごめんね
急にこんな話して…
…
誰かに初めて話した
誰にも言えなかった」
自分のことを男っぽいって言ったキミは
めちゃくちゃ女の子で
負けず嫌いだって言ったキミは
ホントは弱くて
何もできないボクは
もっと弱い
「怖かったよね?」
だから一緒に帰ろうって
ボクを誘ったんだ
「…うん…」
菊池さんが震えたのがわかった
抱きしめてあげたくなった
でも抱きしめたらキミは
もっと
男の人が怖くなるかもしれない
ボクも怖い
キミに嫌われたくない
ボクは弱い
「ボクに…
あ…タケヨリにできることがあったら
なんでも言ってよ
…
今日の償いも兼ねて
できることならなんでもするから…」
「うん…
…
じゃあ…
…
今日のこと
今日あったことは
…
全部忘れて…
…
今の話も
全部…全部…
…
私の名前も
全部忘れていいから…」
え…
それはできないっていうか…
忘れたくなかった
今日のことは
たぶん
忘れたくても忘れられない
菊池さんはきっと
忘れたいことなんだよね
もぉボクの顔も見たくないかもしれない
でもボクは…
今日、好きな人ができたんだ
菊池 理央っていう
すごくかわいい女の子なんだ
忘れたくないって言ったらキミは…
「わかった…
全部、忘れる」
どっちにしても
ボクはキミに好意を持たれることはない
なんでもするって言ったことを
後悔した
「送ってくれてありがとね
バイバイ…タケヨリ…」
もぉきっと
キミと話すことはないのかな…
静かな夜
「なんか、モヤモヤする
暑くて気持ち悪いね…」
歩きながら菊池さんが言った
「うん…」
今朝の事は
ホントになかったことにしていいのかな?
「私ね…
男の人が嫌いなの」
だからさっき
ボクがボクって言ったら
ボクもオレも嫌いって言ったんだ
「近所の幼なじみみたいな人に
中学生になった時、いきなりキスされたの
…
小さい時から知ってたから
男っていう認識もなくて
ビックリした
…
高校に入って
強くなりたくてボクシング部入ったの
そしたら3年生の先輩に急に押し倒されて…
…
私が弱いから悪いんだけどね
もっと強くならなきゃ…って
頑張ったの
…
目標にしてる先輩いて
負けず嫌いだから頑張って
優勝しちゃった」
そーだったんだ
そんなことがあったんだ
「あ、ごめんね
急にこんな話して…
…
誰かに初めて話した
誰にも言えなかった」
自分のことを男っぽいって言ったキミは
めちゃくちゃ女の子で
負けず嫌いだって言ったキミは
ホントは弱くて
何もできないボクは
もっと弱い
「怖かったよね?」
だから一緒に帰ろうって
ボクを誘ったんだ
「…うん…」
菊池さんが震えたのがわかった
抱きしめてあげたくなった
でも抱きしめたらキミは
もっと
男の人が怖くなるかもしれない
ボクも怖い
キミに嫌われたくない
ボクは弱い
「ボクに…
あ…タケヨリにできることがあったら
なんでも言ってよ
…
今日の償いも兼ねて
できることならなんでもするから…」
「うん…
…
じゃあ…
…
今日のこと
今日あったことは
…
全部忘れて…
…
今の話も
全部…全部…
…
私の名前も
全部忘れていいから…」
え…
それはできないっていうか…
忘れたくなかった
今日のことは
たぶん
忘れたくても忘れられない
菊池さんはきっと
忘れたいことなんだよね
もぉボクの顔も見たくないかもしれない
でもボクは…
今日、好きな人ができたんだ
菊池 理央っていう
すごくかわいい女の子なんだ
忘れたくないって言ったらキミは…
「わかった…
全部、忘れる」
どっちにしても
ボクはキミに好意を持たれることはない
なんでもするって言ったことを
後悔した
「送ってくれてありがとね
バイバイ…タケヨリ…」
もぉきっと
キミと話すことはないのかな…