『スカートが捲れた、その時ボクは…』絶対言わないでください!番外編
帰れるわけない


ボクのせいで
菊池さんが困ってる


「ボクも手伝うよ、反省文」


「…」


「ひとりで考えるより
ボクもいた方が少しは…」


「私、ボク…っていう人、嫌い!」


「あ…ごめん…
じゃあ…オレ…」


「オレも嫌い」


「じゃあ…ワタクシ…」


「キモ…」


「じゃあ…」


もぉないだろ


「ボクもオレも、大嫌い!」


菊池さん怒ってる

当たり前か


「じゃあ…武頼(たけより)」


「タケヨリって?」


「名前」


「そーなの?」


「菊池さんと、1年の時、同じクラスだったよ」


「そぉだっけ?」


「覚えてない?
それとも、知らなかった?」


「うん、記憶にない」


ショック…


「あー…そーゆーことあるよね」


そんなにボクって印象薄い?


「じゃあ、タケヨリね」


「うん…じゃあ、タケヨリで…」


「タケヨリ
反省文の出だし考えて」


なんとか認められたみたい


「うん…」


「3枚ってさ
私、今日中に帰れるかな?
退学だけは絶対ヤダ!
レンレンに会えなくなる」


「レンレンて、佐伯先生のこと?」


「うん
タケヨリは呼んじゃダメ!
私だけだから
レンレンて呼べるのは」


「佐伯先生と仲いんだね」


「うん、仲いいよ
卒業したら温泉旅行行くの」


「なんで温泉?」


「裸の付き合いするくらい仲良しだから」


「へー…」


「あ、想像したでしょ!
男ってすぐそーゆーふうに…
だから男嫌いなんだよね、私」


想像はできなかったけど

今朝の菊池さんのパンツが浮かんだ


「菊池さん、男嫌いなの?」


「ん?
いいから、タケヨリは反省文考えて!」


「あ、うん…」


聞いたらいけないことを聞いた気がした
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