『スカートが捲れた、その時ボクは…』絶対言わないでください!番外編
「レンレン、先輩と映画観に行くらしい
いいな…」


「菊池さんは
佐伯先生と先輩、どっちが好きなの?」


前から気になってた


「どっちも好きだよ」


「それは、どんな感情で?」


それもずっと気になってた


「どんな…?んー…

ホントは私、先輩のことが好きだったの
先輩ね、私のこと助けてくれたの
男の人に守られるって初めてで…」


なんだ
男の人も好きになれるんだ

なぜかホッとした


「へー…初めて聞いた」


「うん、初めて人に話した

でも先輩は
レンレンのこと好きだって気付いちゃって

私、負けず嫌いだからレンレンにキスしたの」


「え…!?」


どんな話?

よくわからない


たぶんもう1回聞いても
理解できない


「武頼、キスしたことある?」


「えっ!ない」


菊池さんが理解できないことが
多々ある


意図のない質問とか唐突な質問とか
言ってることとか

よくわからない


「へー…ないんだ」


「うん
どんな気持ちなの?」


質問した後
なぜかドキドキした


「好きな人とするキスは
ドキドキして…もっと好きになる

好きじゃない人にされるキスは
ズキズキして…嫌な気持ちになる」


ボクの質問に答えてる菊池さんに
ドキドキした


そっか…

菊池さんは
中学の時、幼なじみにキスされたって話してた


「武頼もキスする時は
ちゃんと相手の気持ち確認してから
した方がいいよ!」


「アドバイスありがと
でも、する予定ないから大丈夫」


菊池さんが
ボクのこと好きじゃないのわかってるから

ボクは菊池さんにキスできない


菊池さんが言ってる事は
そーゆー事でしょ
< 89 / 98 >

この作品をシェア

pagetop