婚約者を奪われ追放された魔女は皇帝の溺愛演技に翻弄されてます!
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ありえない! ありえない! ありえないわっ!!
私に聖女の力があるって言ったじゃない! それに、お父様まで騎士に連れていかれて、これからわたくしはどうなるのよ!?
帰りの馬車の中で、これからどうすればいいのかずっと考えていた。
聖女じゃなくても、要は皇后になりさえすれば今までと変わらない。むしろわたくしには皇后こそがふさわしい立場なのだ。
そのためには、セシルが邪魔だ。最初から目障りだったからさまざまな手を使って、セシルが皇城から去るようにしむけていたのに、なにもうまくいっていなかった。
魔女に呪いの制服を作らせたのだって費用だけかかって、セシルを追い出せなかった。お父様やエル様に頼んで毒を仕込ませたり、暗殺者を送ったりしたのに、ちっともうまくいかなかった。どうしたら皇后の座が手に入るのか、考え続けた。