極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
海辺の再会
 ハワイでの日々はとても明るく、ゆったりとしたもので、果歩は毎日を楽しい気持ちで過ごすことができた。

 リゾートホテルに部屋を取って、落ち着いた。

 オーシャンビューの部屋で、明け方は眩しい日差し、夜は暮れゆく太陽のやわらかな光が入り込む、とても素敵な部屋だった。

 ホテルは高級でこそないが、そこそこのクオリティで、安全で快適なところ。

 大きなプールもついていて、果歩は二度ほどそこで、軽く水遊びや水泳をした。

 貸し出しのタブレット端末で、しばらくゆっくり読む時間もなかった本を読んだり。

 ホテルのシアタールームで映画を見たり。

 ホテルの中だけだって、とても楽しいことがたくさんあった。

 それに街へ出れば、もっと明るく、賑やかで、華やかな空気が待っていた。

 海は何度も行ったし、観光地もいくつか。広大な自然に触れる体験もした。

 美味しい海の幸も食べたし、チョコレートやアイスクリーム、トロピカルフルーツといった、ハワイの名産もたくさん楽しんだ。

 一日、二日、と進むうちに、心の傷が癒えていくのを自覚できるかと思うほど、果歩は穏やかな気持ちになっていった。

 気分転換に来てみて良かった、と果歩は四日目の朝、夜にはもう帰るという日に実感した。

 夜の飛行機で帰るつもりだったから、今日はお昼前にホテルを出て、少し街中を散策して、早めに空港に行っていよう、という予定だった。
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