極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
　そう、確かあれはハワイに発つ前だった。

　つまり、もう二ヵ月ほども生理が来ていないことになる。

　元々、生理不順とはいえ、これほど遅れたことは今まで数回しかない。

　そして今、このタイミングで生理が遅れるとなると……。

　なんとなく思い浮かぶことがあった。

　胸が、すっと冷えてくる。

　まさか、本当だったらどうしよう。

　だって、今そんなことになったら困ってしまう。

　なににって、色々……仕事も、両親や友達にも、それに自分の将来も……。

　本当だったら、すべてががらっと変わってしまうだろう。

　でも確かめないわけにはいかない。

　果歩は気分が良くない体調を誤魔化すように、ごくんと喉を鳴らしていた。

　帰り、緊張しながらドラッグストアに寄って、初めて手にするようなものを買った。

　家に帰っても、自分がこんなものを使うのか、まったく実感がなかったけれど、このままでは安心できない。

　できれば違っていてほしい、と思いつつ確認したことは、果歩にとって大いに困惑してしまうような結果になった。
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