太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
プロポーズ/side麻依
うそ……
指環、って…
結婚してください、って…
これ…プロポーズ…だよね?
ほんとに?
夢じゃない…?
とても優しい顔の諒から目が離せなくて…
何か言わなきゃなんだけど…
驚きと、嬉しさとで…
とにかく言葉が出てこない…
出てくるのは涙だけ…
…あぁ、ごめんね、困らせちゃってるよね…
諒が私の頬に手を添えた。
親指で涙を拭われる。
「答えを聞いてもいい?」
首をかしげた諒の優しい笑み。
「…私でいいの?年上だよ?こんな女だよ?」
「今日までは同じ28歳だけど?」
「え…知ってたの?誕生日…」
言ってないのに…
「当たり前だろ?まぁ麻依からは聞いてないけどね」
優しくクスリと笑う。
「麻依は年上だってこと気にしてる?」
「ん…気にならない訳じゃない…」
「あのね、麻依は明日の誕生日で29歳になるけど、その5ヶ月後には俺も29になってるからね。一年の半分以上、同い年なんだけどな?それに俺は年齢なんて関係ないよ。…麻依はさ、しっかりしてて俺が甘えられて、俺なんかが手の届かないような大人のイイ女だけど、まだまだ初(うぶ)でスレてないこのコは俺が守ってやらなきゃ、とも思ってる。でも基本は対等な関係だって思ってるけどね」
諒が優しく諭してくれる。
「俺は麻依がいいの、麻依じゃなきゃダメなの。わかる?」
そう言って、ちゅ、って優しくキスしてくれた。
ん…私もちゃんと答えなきゃ…
諒を見ると、相変わらず優しい笑顔でいてくれてる…
早く返事を聞きたいはずなのに…
ありがとう…
だから…
私もちゃんと諒の目を見て答えた。
「私も諒を愛しています。私を…諒の隣にいさせてください」