太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
頼れる女神、ひよりん/side麻依
あれから…
諒からはメールが来たけど、幸い電話はなかった。
『今日はごめん。麻依を傷つけた。麻依が話してくれるまで待つから、話せるようになったら連絡して。待ってる』
傷つけた、って…
そう思っているなら何で最初から断わらなかったの?
あぁ…ダメ…話したらどうしても責めてしまいそう。
…電話じゃなくてよかった。
話せるようになったら、か…
仕事に私情は挟みたくないから、職場では割り切ろう。
ただ、この件を話し合うには…もう少し時間が欲しい。
自分の気持ちを抑えないと冷静に話せない…
はぁ…
私って、こんなに心が狭い女だったんだ…
情けないな…
もっとどっしり構えていたいのに、こんなことで揺れてしまう。
私は軽く扱われる女なのかな…
蔑ろにされやすい女なのかな…
とか考えちゃう…
やっぱり自分に自信が持てなくて…
……
…………
「麻依先輩、諒さんと何かありましたよね?」
「っえ?何で」
翌日の職場。
お昼を食べてる時、唐突にひよりんから言われて驚いた。
「何か空気がおかしいです。仕事上は普段通りですけど、いつものラブラブオーラが全く見えないです」
「そっか…なるべく気付かれない様に頑張ってたんだけどなー、ひよりんには隠し通せなかったか」
あははーと笑ってみるけど、ひよりんは真面目な顔を崩さない。
「何があったんですか。…私には話せませんか?」
「…ううん、昨日の事だからまだ話す機会がなかっただけだよ。聞いてもらえるなら…ありがたいな」
「じゃあ今日は残業もないので、麻依先輩のおうちにお邪魔してもいいですか?」
「うん、いいよ。ありがと」
そして仕事が終わり、ひよりんは一旦自分の家に帰ってから私の家に来ると言ってたから、私は夕ごはんを作って待った。