太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
「ん………あれ…」

「麻依、目が覚めた?ごめんね、意識飛ばしちゃったね」

「あ…そっか……ごめんね」

「んーん、俺の方こそごめん。もぉ麻依が可愛くて我慢できなかった」

「ふふっ…嬉しい…」

「どうする?シャワーする?それとも三回目?」

「諒はまだできるの?」

「うん、できるよ?」

「え…じゃあ今日はシャワーして寝よっか。ね?」

「そっかー、残念」

マジで俺、麻依が相手だと絶倫かも。
てか他の女性が相手の場合なんて知らないんだけど。



ソファで寝てる智さんに気付かれない様に、二人でソロリソロリと歩き、バスルームに入る。

「智さん、ぐっすりだったね。たぶん聞かれてないよ」

「ほっ…それならいいけど」

「じゃあ体洗ってあげる。麻依、ふらふらだもんね」

「諒のせいだからね?」

「うん、だから洗ってあげる」

「そっか。ふふっ、ありがと」

麻依と喋りながら体を流していると、カチャリといきなりバスルームのドアが開いた。


「おー、諒、俺も風呂入るー」


振り返ると腰にタオル一枚巻いただけの智さんがぼーっとした顔で立っていた。

「さっ智さん!? だっダメです!今、麻依もいるんで!」

「えー?麻依ー?いーよーいてもー」

「こっちがよくないんですって!」


麻依は智さんに背中を向けてしゃがんでるし、俺が智さんの前に立ちはだかってるから、まだ麻依の裸は見られてない。
何としても麻依を守らねば!

と警戒していたのだけど…

「…諒……お前ふつーでもおっきいのなー、初めて見たー、嬉しー」

智さんが目線を俺の顔ではなく、下の方に向けて言った。

「どっ…どこ見て何言ってんスか」

そんなこと言われたのが初めてで、珍しくうろたえてしまった…


すると、ずい、と顔を近づけた智さんが言った。

「俺、お前でもいいぜ」


?…何が?と考えていたら…

ちゅ、と唇にキスされた。

智さんに……俺が……


はっ…はあぁぁあ!?
何の冗談!?
いや冗談にも程があるだろ!?


ボーゼンと立ち尽くす俺に「んー、じゃあ風呂は朝にするわー」と言い残して、智さんはバスルームを出ていった。


そのままボーゼンとしていると、麻依がゆっくり俺の方に振り向いた。

「…もう…行った?もう来ないかな…」

「あっあぁ、たぶん大丈夫…」

「どうしたの?顔がこわばってるけど」


言っていいものか迷ったけど、正直に話しておくことにした。

「…あっあのさ…今…俺…智さんに…キスされたんだけど…何でだろ…」

「ぇえっ!? きっキス!? 何で!?」

「わかんねぇ…冗談だと思うけど…」

よろよろとまたその場にさんとしゃがんだ。

「あ、そういえば…前からたまに、諒なら抱かれてもいいとか、今日も嫁に来いだのかわいがってやるだの言ってたよね…あれって冗談じゃなかったのかな…」

「あぁ…そういうのはたまに聞いてたけど…でも今までうちで飲んで泊まってった時だって、俺の貞操の危機みたいのはなかったし…」

「今日は酔って本音が出ちゃった、とか?」

「どうだろ…」

「あっ、キスされたんだよね!?…私が上書きする!」

「っ!ダメ!」

「何で?諒…福田くんのキスを大事にしたいの?」

「だって、麻依がキスしたら、智さんと間接キスになるじゃん!」

マジでそんなの、ムゥってなるじゃん。

「……諒……かわいいッ」

麻依が、俺の顔を胸に押し付ける様に抱きしめた。

むぎゅう…
んー、おっぱい星人には至福の喜び。

「麻依…嬉しいけどこのままだと俺のアレがまた頑張りそうだけどいい?」

「あっ!ごめんね、そうさせたいんじゃないんだけど…つい」

「じゃあ早く出ようか。また智さんに乱入されても困るし」

「ふふっ、そうだね」

こうして、ソファで寝ている智さんに気付かれない様に、二人ソロリソロリとベッドルームに戻った。
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