太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
……あぁ……
……ああぁ……大学生の麻依……
可愛いよ……
綺麗だよ……
美し過ぎるよ……
どんな形容の言葉も霞むくらい素敵だよ……
チラと隣の麻依を見ると、俺の視線に気付いたのか、赤い顔を手で覆いながら上目遣いで俺を見てきた。
大学生の麻依もすげぇ可愛いんだけど…
…やっぱ〝今〞の麻依がイチバン可愛いな。
あー…
可愛いって思ったら急にドキドキしてきた…
ちゅーしたい…
「ごめん、ちょっとストップ」
って動画を一時停止すると、麻依の手をスッと退かして、そっと唇に触れるだけのキスをした。
「!?!?」
「今の麻依がイチバン可愛い」
そう微笑むと、言葉にならないのか、真っ赤な顔のまま口をぱくぱくさせた。
ふ、可愛い。またキスしたくなるじゃん。
「………」
「………」
「………」
気付けば智さんと千紗さん以外の3人は呆気にとられてる。
「いーなー、俺も麻依にちゅーしてぇなー」
「ダメです。智さんも他の誰も」
「まーわかってっけどよー。んじゃ諒にちゅーするわ」
「だっダメ!福田くん、ダメだからね!」
「いーじゃーん、今、諒とちゅーしたら麻依とも間接ちゅーになるしさー、超お得ー」
「「ダメっ!」」
「佐伯……俺マジでびっくりだわ……麻依さんが好きなのは結婚式でわかったけど、ここまで色々とオープンとはな…」
「なんかすっごくいーね、ヨシくん!私、皆さんまとめて大好きになっちゃった!あ、ヨシくんを好きなのとは別だからね」
「サトシ…ほんっとにこの二人が好きなんだな……お前も変わったな、ほんと」
こんな俺達を知ってもらったところで、動画の続きを最後まで見せてもらった。
「はぁ……麻依が可愛すぎる……クソ…その場にいた男全員が憎い……脳内に残ってる記憶を消してやりてぇ…」
「やっぱり何回見ても素敵…」
「実玖さん、もしよければ、麻依のミスキャン動画のDVD、三年分さしあげましょうか?公式のと、プラス私が撮ったのも含めて」
「えっ!いー「ちょちょ千紗さん!あるなら俺にくださいよ!余すところなく全て俺にください!てか何で今までそれがあることを黙ってたんすか!」
「佐伯くん!遮らないでっ!千紗さん、ぜひください!できたら瀬里ちゃんにも…」
「いーよー!みんなにちゃんとあげるって!ぜひ麻依の素晴らしさを堪能してよ」
「やった!」
「キャーありがとうございます!」
「…千紗…?えっと、私の映像なんだよね…?そこに私の許可は…」
すかさず俺が答える。
「麻依。これはただの映像じゃないよ?麻依の素晴らしき人生の1ページなんだ。後世に残すべきものなんだよ。俺の宝物の一つなんだよ」
「……ん…わかった」
「わかってくれた?」
「ん。じゃあ、諒のホスト姿もしっかり残すからねっ、ふふっ」
「え?…麻依、ほんとに俺、着るの?」
「んっ!絶対に着てもらうからね!ふふっ、楽しみ~」
「…麻依…」
……でもまぁいっか。
何より麻依が楽しそうだし、俺達の宝物が増えるってことだもんな。